リールって動きに違和感が出てから初めてメンテナンスしようと思いますよね?でも意外と整備を疎かにされがちなのがラインローラーです。と言うわけで、今回はライントラブルに直結する重要パーツのラインローラー部分の簡単メンテナンスについてお伝えしていきたいと思います。
尚、今回はシマノのツインパワーXDを使ってメンテナンスしていきたいと思います。
目次
ラインローラーについて
ラインローラーの役割について
まずはラインローラーの役割りやこのパーツが異常を起こすとどんな不具合が出て来るかについてお伝えしていきますね。
ラインローラーはベールの端っこに付いているパーツでロッドからのラインの向きを変えつつスプールにラインをスムーズに巻き取るためのパーツです。
内部にはベアリングが内臓されていてラインを巻き取る際にローラーが回転して、ラインとローラーの摩擦を低減しラインを保護しています。
魚とのファイト中には勿論力が掛かりますし、水に濡れたラインを誘導するため傷みやすいパーツとも言えます。
ラインローラーが傷むと
このラインローラーが傷み出すとどうなるかと言う事なんですが、内部のベアリングが劣化したりローラー付近に異物が噛みこむとローラーの動きが悪くなります。
ローラーの動きが悪くなると、ラインがスプールに巻き取られる際にラインとローラーで摩擦します。ラインローラーには溝が作られていますが、その溝の角なんかでラインが傷付き易くなります。
ラインに傷が付くとキャスト時やファイト中にラインブレイクすることになります。
ラインが良く切れるな~という時は、このラインローラーの劣化かスプールリングに傷が出来ていないかをチェックしましょう。
私的には、リールのパーツの中で一番過酷な環境で働いているパーツだと思っています。なのでメンテンナンスの頻度は一番高くすべきという認識です。とても簡単にメンテナンス出来るのでマメにメンテナンスしておくのがラインも長持ちしますしベストかなと思います。
必要工具類
では、次にメンテナンスに必要な工具類をご紹介していきますね。
●マイナスドライバー 5.5mm
長さは短い方が作業がし易いかと思います。
●シマノ特殊撥水グリス DG18
シマノのラインローラー用特殊撥水グリス
●ピンセット
パーツを掴むのにあると便利です。
●筆
グリスを塗るためにあると便利です。
●パーツ洗浄スプレー
パーツの油分等を洗浄するスプレーです。プラスチックにも安心して使えるものが良いかと思います。
●綿棒
パーツの掃除用に使います。
工具もマイナスドライバーがあれば分解・組み立て出来るので簡単です。
メンテナス方法
①動きを確認する
整備する前に、一旦ラインローラーの動きをチェックしておきましょう。
こうすることで、メンテナンス前後でどう動きが変わったかとか、間違って組み込んでいないかに気付いたりします。
確認するには指や綿棒でローラーを何回転か回してみましょう。
この時に、ローラーの溝の位置を確認しておきましょう。今回の場合はアームに溝が近い向きになっています。
②ネジを緩める
マイナスドライバーでネジを緩めましょう。この時に、ネジの締め付け力を覚えておきましょう。
ラインを傷つけないためにスプールを外しておくと安心して作業が出来るかと思います。
②ラインローラーを取り出す
ラインローラーを取り出しますが、この時、ラインローラーの両サイドにシール用カラーがあります。大抵、ベール側にピタっと引っ付いていますので失くさないようにピンセット等で取り出しておきましょう。
外した後、雌ネジ側を取り出しますが、この雌ネジの内側にワッシャーがありますのでこちらも失くさないように取り出しておきましょう。
③パーツを洗浄する
パーツクリーナーで全てのパーツをしっかりと洗浄した後は、綿棒や爪楊枝等で優しく汚れを拭き取りましょう。
洗浄後はラインローラー等の各パーツに傷等がないかチェックしましょう。傷が出来ているなら交換をしましょう。
④グリスを塗る
筆等を使ってラインローラーやカラーに特殊撥水グリスをしっかりと塗ります。
私はこの時、ラインローラーのベアリングにしっかりとグリスが回るように筆でグリスを押し込むようにしています。(画像が撮れてなくてすみません><)
ラインローラーにグリスを充填したら一度ローラーを回してグリスを馴染ませておきます。その後、もう一度ローラーをチェックしてグリスが少ない部分はグリスを追加しておきましょう。
私は水が混入してもベアリング内部に水が入らないようにグリスで蓋をするイメージで塗っています。
⑤ローラーにカラーを取付ける
グリスがOKならローラーの両サイドにカラーを取付けましょう。
⑥雌ネジを入れる
雌ネジをアームに差し込みますが、この時雌ネジがアームにしっかり固定出来るように溝が彫られています。この溝に雌ネジがしっかりと入るように位置調整しながら差し込みます。
差し込んだら、雌ネジが抜けないように指で雌ネジを押さえつつ、ローラーを雌ネジに取り付けます。
細かな作業なのでアームが変形したりしないようにパーツに無理な力が掛からないように注意しましょう。
また、ローラーに向きがあるので締め付ける前に最終チェックをしておきましょう。
⑦雄ネジを締めつける
後は、雄ネジを締めつけるだけなんですが、ここはガッチリ締め付けるとネジが折れるので注意です。
締め付け力は最初に分解した時の力ですが、第二の注意点としては雌ネジが押し出されて溝から外れる場合がありますので、雌ネジが浮いていないかチェックしておきましょう。
はみ出したグリスは綺麗に拭きとっておきます。
⑧回転チェックをする
ラインローラーを指や綿棒、爪楊枝等で回してみてスムーズに回転しているか、また、左右にガタが出来ていないかチェックしましょう。
左右にガタがあるようなら雌ネジが溝から外れていることが考えられますので、もう一度緩めてから組み直してみましょう。
これで作業は終了です。
細かな作業ですが、作業自体は割りと簡単かと思います。
最後に
ラインローラーの不具合はラインを傷める原因に直結しますので、海水に浸水した時は勿論ですが、定期的にラインローラーの回転チェックをしつつ、早めのメンテナンスを心掛けるようにすると安心かと思います。
リール本体のメンテナンスについては、以下のような記事も書いてます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!!
当ブログではこんな記事も書いてますので、こちらも良かったら合わせてご一読下さいね~。
最後までごゆっくりしていってくださいね~。