今回は、購入したカーボンスチール製のモーラナイフの赤錆を抑制するために黒錆加工をしてみました。とても簡単に出来て、刀身も黒っぽくカッコよくなります。ブラックスチール製モーラナイフの購入をご検討中の方や、ご興味がおありの方は、是非、ご一読くださいませ♪
モーラナイフの刃物材質には二種類ある
モーラナイフの刃物の材質には、カーボンスチール(炭素鋼)製とステンレス製の二種類があります。
カーボンスチールは、とても簡単に錆びてしまいますが、とても切れ味が良いのが特徴で、ステンレスは錆びにくい代わりに切れ味はカーボンスチールには劣ります。
どちらのタイプを選ぶかは、ご自身のキャンプスタイルによるかと思います。
私は、バトニングやフェザースティックを作ることだけを想定してたので、カーボンスチール製のモーラナイフを購入しました。
でも、カーボンスチールの錆の速度はかなり早いようで、1回のキャンプで錆びてしまうぐらいらしいです。
でも、良く切れるんですよね~。
ということで、この錆の進行速度を抑制するにはどうするかってことなんですが、それが今回紹介します黒錆加工なんです。
また、ステンレスにはこの黒錆加工は出来ません。
黒錆加工って?
黒錆って錆びさせるの?ってダメじゃん!って思いますよね?
ナイフを使って錆びるのは赤錆なんです。難しい話しをすると、赤錆は科学式でいうとFe2O3というもので、鉄が水や空気に触れることで自然に酸化する現象です。
一方、黒錆はFe3O4となり、自然には発生しない錆で鉄の表面に酸化膜が出来た状態を言います。黒錆は、鉄の表面を細かく保護するので赤錆が発生し辛くなるんです。鉄の表面に膜が出来ている状態なので、この膜が剥がれれば元通りの速さで錆びてしまいます。
完全に赤錆を防ぐことは出来ないんですよ~。
ということで、酸化膜をとても簡単な方法で出来るのでやってみましょう!!
黒錆加工の方法
用意するもの
- ナイフの刀身がすっぽり入るぐらいの500mlペットボトル等
(今回はダイソーの400mlのPETボトルを使いました) - 紅茶のTバッグ(3~5つ)
- 刀身が完全に浸かる量
- お酢
- パーツクリーナー(汚れを完全に落とすなら)
- 洗剤
ほとんどがご家庭にあるものかと思います。
手順
水の量を測って紅茶を作る
PETボトルにナイフを入れて刀身が全部しっかりと浸かるまでの水の量を測ります。
測ったら、その水を沸かして紅茶を作りましょう。
紅茶は濃いめで作りましょう。
今回の私の場合では、水が320ml位で紅茶は4つ使ってみました。
紅茶は冷まして粗熱を取っておきます。
ナイフを洗う
紅茶を冷ましている間に、ナイフを一度、綺麗に洗いましょう。パーツクリーナーを使うと脱脂が簡単です。
既に使用している方は、薪の汚れなんかがかなりしっかりとこびり付いているので綺麗に落としておきましょう。
見た目では分かり辛い汚れがナイフに付着しているので、ムラが出来ないためにも入念に洗いましょう。また、刃の切れ味が落ちているなら、この段階で確実に研ぎ直しておきましょう。
紅茶にお酢を混ぜてナイフを浸ける
紅茶8割、お酢2割ぐらいな感じで用意したPETボトルで混ぜましょう。
混ぜたら、ナイフを浸けます。浸ける時間は3時間ぐらいです。
最初は紅茶の色をしています。
時間変化で、この紅茶の色が黒っぽく変色して、PETボトルのそこには錆っぽいものが堆積していきます。
3時間後にナイフを取り出して洗う
3時間浸けたら、ナイフを取り出してみましょう。
刀身が綺麗に黒くなってますね。
ナイフを取り出したら、刀身には触れずに流水で洗い流して乾燥させましょう。しっかり乾燥するまでは触らないでおきましょう。
オリーブオイルを塗って完成
しっかり乾いたら、刀身にオリーブオイルや刃物用オイルを塗って、防錆効果を高めておきましょう。この時、使うオイルは天然オイル100%のものをチョイスしておくと食材を扱う場合にも安全安心です。
どうです?カッコよくないですか?(笑)
黒錆加工した後の切れ味について
黒錆加工をしても切れ味は落ちません。なので、加工する前に既に切れ味が落ちている場合は、黒錆加工を行う前に必ず研いでおきましょう。
加工後に研磨したら、酸化膜が剥がれて意味ないですもんね・・・
まとめ
炭素鋼のナイフを使う場合は、購入直後にこの黒錆加工をしておくと、錆にも強く見た目もカッコよくなるので、一手間掛けておきましょうね。見た目も良くなって、自分だけのナイフになるので、とても愛着がわくと思います。
この記事があなたの参考になれば幸いです♪
最後までお付き合いいただきありがとうございました!!
お時間があれば、以下の記事もあわせてどうぞです♪
最後まで、ゆっくりしていって下さいね~。